ドラム缶でピザ窯作り「改良型」
初回作の発表から36日
新構想の構築から31日
総製作費2000円
遂にドラム缶ピザ窯改良型が完成!
6月4日、今回も公民館T主事さんちで製作工程を取材しましたのでご報告します。
先ずは完成品をご覧ください

改良型の一番のポイントは何といっても『煙突』が付いたことです。
<本体GL=700mm、煙突GL=1270mm、底にドラム缶の蓋(別途用意)>
えんこ祭りでピザ焼きして得た教訓を生かした構造です。というのも 熾き(おき) を準備するのにちょっと時間が掛かり過ぎたのです。さりとて薪が燃えている内にピザを投入しても煙まみれになるだけ。そこでT主事さんが考え抜いた末の結論が、薪をくべながらでもピザを焼ける「時短・煙突方式」になったという訳です。
名付けて、改良型ドラム缶ピザ窯『チョンマゲ君』。説明は要りません…よネ。
今回もドラム缶は地元の朝日綟子網(もじあみ)株式会社さんから提供いただいたそうです。前回のドラム缶でピザ窯作りと工程が重複する部分が多いですが、ご覧いただいていない方にも解るように、ここでも最初の工程からご紹介しています。また、前回同様に“田のくろ通信”さんの「オーブン部」「火室部」の呼称を引用させていただきました。
※写真に見える金属製のスノコを敷く理由…
今回は熾になる前の炎が上がっている薪の状態でも焼けるよう改良されました。
「ドラム缶の天面(実際は底の面)は薄いので、直接ピザ生地を乗せて焼くと、
外側だけが極端に焼けすぎるのでトレーを置いた」前作から、
さらに火力は強化されますので、スキマを確保するために設置しました。
(お問い合わせを頂きありがとうございました。追記いたしました。)
【煙突パーツの紹介】

市販のステンレス製の煙突部材(ø106mm)3点とドラム缶結合部のステンレスパイプ(特製)の4点から構成されています。
結合部(写真右の右端)に煙突を差し込んだら、穴にボルトを落とし込むだけの簡単固定。端の穴に合わせると煙突が傾き煙の流れを変えられる、うれしい3段階調節機能付。ボルトをひょいと抜けば煙突を外すことができ、持ち運びにもとっても便利です。
それでは製作工程をご紹介してまいります。
①【ドラム缶の切断】

輪帯の横のマスキングテープはサンダーで切断するためのガイドラインです。切断した小さい方が「オーブン部」、大きい方が「火室部」になります。
前作と違うのが、この「火室部」を “ 少し ” 短めにすることで「オーブン部」を火に近づけたことです(写真右)。熾でなくても薪の状態でも火力を吸収したいとのことで、切断寸法は “ 感 ” だとか。
ドラム缶だけに “ カン ” ですかぁ…などとベタなオヤジギャグは言いません。
②【オーブン部:トレイ出し入れ口の開口】

開口寸法W450mm×H140mm。前作と同じ開口寸法です。
③【火室部:薪投入口の開口】

開口寸法W300mm×H250mm。前作より高さを20mm低くしました。
④【火室部:煙突結合部の開口】


前作ではこの「火室部」の上面に排煙口の穴を両サイドに開けましたが、今回は煙突での排煙方式ですので、代わりに側面に煙突用の丸い穴を開けます。
結合部のステンレスパイプは廃材利用です。市販の煙突部材・エビ曲の内径に合うよう外径調整済みです。
⑤【フタの寸法合わせ】

「火室部」を前作より低くするために、 “ 感 ” で切り落としてできた帯状のハギレと、薪投入用開口部のハギレは「オーブン部」のフタに利用します。
前作はトレイ出し入れ用の開口ハギレを使いましたのでワイド幅が同じでした。今回は幅に余裕がありますのでフタに隙間ができず、熱を完全に閉じ込めます。
さらに残った帯状のハギレはガスコンロの風除けにも利用できてしまうんです。
カンの割りにはうまいこといきました。 本人の名誉のために、ここまでは計算づくでしたということで。こう書いておくとまたおいしいピザを口にすることができます。
⑥【溶接】

最後に「火室部」に煙突結合部をアーク溶接し、そしてハギレ2枚も溶接してフタを作り、そのフタに取っ手を付けて全工程の完了です。

バカ殿・・・じゃなかった、「チョンマゲ君」の後ろ姿もなかなか凛々しいのです。
「えんこ1号機、2号機」同様に、地元でのイベントで大活躍することでしょう。そこでまた改善点が見つかれば、続編の改良型が出てくるやも知れません。飽くなき戦いはまだまだ続くのであります、きっと、たぶん、おそらく・・・
【追記、6月7日】
昨晩、「チョンマゲ君」でピザを焼くというので行ってきました。ちゃんと煙突から煙が上っていましたので、まずは一安心です。
ピザを焼く前にドラム缶内部の不純物焼却処理を行いました。メタノールはすでに気化していますし、新品みたいに綺麗なドラム缶ですので一応儀式的なものです。今回の改良型は「火室部」の上面に排煙口を設けていませんので、熱はドラム缶の板1枚分を挟んで間接的に「オーブン部」に伝わります。「オーブン部」の塗料は熱で剥がれずブルーのまま残っています。
前回同様市販のチルドピザと手作りのピザを焼いてみました。もちろん「熾」は作らず、薪も古竹のみ使用しました。温度の具合が気になりましたが、その不安は4分で解消、焼けすぎたぐらいの出来栄えです。その後も数回焼きましたが、あまり薪の炎が上がっていない状態での「4分焼き」がちょうど良い焼け具合だったような気がします。
薪をくべながら即焼きに入れて、薪の量も少なくて済み、ピザを焼く温度も充分確保、所期の目的は達成できました。
あ、T主事の奥様の手作りピザの方が市販チルドピザより断然おいしかったです、ハイ、マジで。(ちゃんと書いておかないと、後でヒドイ目に遭うとイケませんから…)
今回は薪をくべながらのピザ焼きです。薪投入口から一時的に炎が飛び出したり、放熱もすごいですが、上部に乗ってる「オーブン部」は360度回転しますので、トレイ出し入れ口はその熱源を避けてお好みの位置に持っていけるのが非常に良いですね。ドラム缶ピザ窯の構造もいくつか存在しますが、「田のくろ通信」さんが考案されたこの分離方式はなかなかのスグレモノです。みなさんもぜひ挑戦されてみては如何でしょうか
新構想の構築から31日
総製作費2000円
遂にドラム缶ピザ窯改良型が完成!
6月4日、今回も公民館T主事さんちで製作工程を取材しましたのでご報告します。
先ずは完成品をご覧ください



改良型の一番のポイントは何といっても『煙突』が付いたことです。
<本体GL=700mm、煙突GL=1270mm、底にドラム缶の蓋(別途用意)>
えんこ祭りでピザ焼きして得た教訓を生かした構造です。というのも 熾き(おき) を準備するのにちょっと時間が掛かり過ぎたのです。さりとて薪が燃えている内にピザを投入しても煙まみれになるだけ。そこでT主事さんが考え抜いた末の結論が、薪をくべながらでもピザを焼ける「時短・煙突方式」になったという訳です。
名付けて、改良型ドラム缶ピザ窯『チョンマゲ君』。説明は要りません…よネ。
今回もドラム缶は地元の朝日綟子網(もじあみ)株式会社さんから提供いただいたそうです。前回のドラム缶でピザ窯作りと工程が重複する部分が多いですが、ご覧いただいていない方にも解るように、ここでも最初の工程からご紹介しています。また、前回同様に“田のくろ通信”さんの「オーブン部」「火室部」の呼称を引用させていただきました。
※写真に見える金属製のスノコを敷く理由…
今回は熾になる前の炎が上がっている薪の状態でも焼けるよう改良されました。
「ドラム缶の天面(実際は底の面)は薄いので、直接ピザ生地を乗せて焼くと、
外側だけが極端に焼けすぎるのでトレーを置いた」前作から、
さらに火力は強化されますので、スキマを確保するために設置しました。
(お問い合わせを頂きありがとうございました。追記いたしました。)
【煙突パーツの紹介】


市販のステンレス製の煙突部材(ø106mm)3点とドラム缶結合部のステンレスパイプ(特製)の4点から構成されています。
結合部(写真右の右端)に煙突を差し込んだら、穴にボルトを落とし込むだけの簡単固定。端の穴に合わせると煙突が傾き煙の流れを変えられる、うれしい3段階調節機能付。ボルトをひょいと抜けば煙突を外すことができ、持ち運びにもとっても便利です。
それでは製作工程をご紹介してまいります。
①【ドラム缶の切断】


輪帯の横のマスキングテープはサンダーで切断するためのガイドラインです。切断した小さい方が「オーブン部」、大きい方が「火室部」になります。
前作と違うのが、この「火室部」を “ 少し ” 短めにすることで「オーブン部」を火に近づけたことです(写真右)。熾でなくても薪の状態でも火力を吸収したいとのことで、切断寸法は “ 感 ” だとか。
ドラム缶だけに “ カン ” ですかぁ…などとベタなオヤジギャグは言いません。
②【オーブン部:トレイ出し入れ口の開口】


開口寸法W450mm×H140mm。前作と同じ開口寸法です。
③【火室部:薪投入口の開口】


開口寸法W300mm×H250mm。前作より高さを20mm低くしました。
④【火室部:煙突結合部の開口】




前作ではこの「火室部」の上面に排煙口の穴を両サイドに開けましたが、今回は煙突での排煙方式ですので、代わりに側面に煙突用の丸い穴を開けます。
結合部のステンレスパイプは廃材利用です。市販の煙突部材・エビ曲の内径に合うよう外径調整済みです。
⑤【フタの寸法合わせ】


「火室部」を前作より低くするために、 “ 感 ” で切り落としてできた帯状のハギレと、薪投入用開口部のハギレは「オーブン部」のフタに利用します。
前作はトレイ出し入れ用の開口ハギレを使いましたのでワイド幅が同じでした。今回は幅に余裕がありますのでフタに隙間ができず、熱を完全に閉じ込めます。
さらに残った帯状のハギレはガスコンロの風除けにも利用できてしまうんです。
⑥【溶接】



最後に「火室部」に煙突結合部をアーク溶接し、そしてハギレ2枚も溶接してフタを作り、そのフタに取っ手を付けて全工程の完了です。


バカ殿・・・じゃなかった、「チョンマゲ君」の後ろ姿もなかなか凛々しいのです。
「えんこ1号機、2号機」同様に、地元でのイベントで大活躍することでしょう。そこでまた改善点が見つかれば、続編の改良型が出てくるやも知れません。飽くなき戦いはまだまだ続くのであります、きっと、たぶん、おそらく・・・

【追記、6月7日】
昨晩、「チョンマゲ君」でピザを焼くというので行ってきました。ちゃんと煙突から煙が上っていましたので、まずは一安心です。
ピザを焼く前にドラム缶内部の不純物焼却処理を行いました。メタノールはすでに気化していますし、新品みたいに綺麗なドラム缶ですので一応儀式的なものです。今回の改良型は「火室部」の上面に排煙口を設けていませんので、熱はドラム缶の板1枚分を挟んで間接的に「オーブン部」に伝わります。「オーブン部」の塗料は熱で剥がれずブルーのまま残っています。
前回同様市販のチルドピザと手作りのピザを焼いてみました。もちろん「熾」は作らず、薪も古竹のみ使用しました。温度の具合が気になりましたが、その不安は4分で解消、焼けすぎたぐらいの出来栄えです。その後も数回焼きましたが、あまり薪の炎が上がっていない状態での「4分焼き」がちょうど良い焼け具合だったような気がします。
薪をくべながら即焼きに入れて、薪の量も少なくて済み、ピザを焼く温度も充分確保、所期の目的は達成できました。
あ、T主事の奥様の手作りピザの方が市販チルドピザより断然おいしかったです、ハイ、マジで。(ちゃんと書いておかないと、後でヒドイ目に遭うとイケませんから…)
今回は薪をくべながらのピザ焼きです。薪投入口から一時的に炎が飛び出したり、放熱もすごいですが、上部に乗ってる「オーブン部」は360度回転しますので、トレイ出し入れ口はその熱源を避けてお好みの位置に持っていけるのが非常に良いですね。ドラム缶ピザ窯の構造もいくつか存在しますが、「田のくろ通信」さんが考案されたこの分離方式はなかなかのスグレモノです。みなさんもぜひ挑戦されてみては如何でしょうか

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