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    Yawatahama City,Ehime Prefecture.

    穴井歌舞伎衣装の虫干し 2014

     好天に恵まれた5月10日、恒例の穴井歌舞伎の「衣装の虫干し」が行われました。例年だと秋に行われますが、日程の都合で晴天続きの日を選んでこの日となりました

     きまぐれ真穴撮り歩き第6弾は“穴井歌舞伎衣装の虫干し”

     午前7時30分、21人(長命講伊勢踊りさん11人、穴井区役員さん4人、穴井自治公民館役員さん6人)が公民館に集まり、約200数十点の衣装や20数個のカツラを衣装室から運び出し、ホール一杯に張られたロープに色とりどりの衣装を掛けていきました。

    歌舞伎衣装1 歌舞伎衣装2
     「座敷雛の歴史」でも触れましたが、愛媛県指定無形民俗文化財「長命講伊勢踊り」のワキ踊りとして安永7年(1778年)に「穴井歌舞伎」が開催(薬師神社家記録)され、天明3年(1783年)の頃にその舞台装置など、歌舞伎の演出技法を従来のひな祭りに取り入れたのが座敷雛のはじまりとされています(八幡浜市文化財参考)。今年の座敷雛資料展でも歌舞伎の衣装2点が展示されました。

    歌舞伎1 歌舞伎2
     『毎年旧正月11日に上演され、観客は村民のほか大島・三瓶・川名津・若山方面からも集まり、その数2千人に達した』こともあるようです。残念ながら昭和27年頃から上演されておらず、「穴井歌舞伎の衣装等」は平成14年に八幡浜市指定有形民俗文化財に指定されました。  =写真(複製)は昭和20年代、真穴座敷雛研究会所蔵=

    歌舞伎1 歌舞伎2 歌舞伎3
     午前7時30分作業開始。スライダーはしごを2階手摺からぶら下げ、それと窓枠との間にロープを張り巡らせ、中央に支えの竹筒をセットして準備完了です。

    歌舞伎4 歌舞伎5
     午前8時ちょうどに衣装干しが始まりました。古い貴重な衣装ばかりですので、ロープに擦れて傷まないよう慎重に掛けていきます。

    歌舞伎6 歌舞伎7
     2階ロビーではカツラを箱から取り出して並べていました。箱には明治37年と書かれたものもありました。

    歌舞伎8
     50分で作業は終わりました。5月は鯉のぼりが空に泳ぐ季節ですが、ここでは色鮮やかな歌舞伎の衣装が、心地よい風に吹かれ踊っているようにも見えました。

     画像からは伝わりませんが、館内には一種独特と言いますか、何と言いますか、えも言われぬ“香り”(?)が漂います。が、同時に伝統の重みを感じる瞬間(とき)でもあります。ロープ1本では支えきれぬほどの“重み”であることは言うまでもありません。

     干し始めた館内での午前8時現在、持参した手元の温度/湿度計では48.0%を表示していました。正午では45.5%、片付けを始めた午後2時で45.3%と、午前と午後で思ったほどの変化は見られませんでした。

    湿度計1 湿度計2 湿度計3
     余談ですが時間は不明ですが最低湿度44.0%を記録していました。午後2時の計測時は片付けのため人が集まった状態で、瞬間的に跳ね上がったとも考えられます。

     八幡浜市は5月6日から乾燥注意報が発令中です。乾燥注意報の発表基準は地域により異なるそうで、八幡浜市は「最小湿度30%、実効湿度60%」を下回る場合です。実効湿度とは「木材の乾燥の程度を示す指数で、数日前からの湿度を考慮に入れて計算する」(気象庁)そうです。

     ちなみに虫干しが終わって湿度計を持ち帰り所定の軒下に戻してみると、ほどなくして湿度24.7%を記録しました。ここ真穴地区公民館の西側はすぐ海が広がっていますので、少し高めの値のまま推移したのだと思いますが、“乾燥した空気”とは「目安として湿度がおよそ50%未満の状態をいう」(気象庁)ので今回の数値は「合格」です。気象予報士を目指している訳ではありませんで、調べついでに書いてみました。

    歌舞伎9
     午後2時、6時間の虫干しが終わり片付けに入りました。衣装には整理番号が縫い付けられていて、収納するグループ番号順に集め、女性陣が丁寧に折りたたんでいました。衣装収納部には除湿剤と防虫剤を入れて、1時間ちょっとですべての作業が終了しました。

     みなさん、お疲れ様でした
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